芳香族ナイロン繊維の自動車ホースへの応用

公開日時:

2023-07-31 09:09

ソース:

ホースの種類は非常に広く、覇蓋ゴムの種類、強化層材料、加工プロセスによって分類できる。その中で生産量が最も多いのは自動車ホースで、総量の50% を占めている。

自動車工業の発展に伴い、自動車内部の各種部品の生産技術もますます成熟し、細かい。統計によると、1台の自動車には約20メートルのホースが必要で、わが国の年間の自動車ホースの生産総量は5億メートルを超えている。

自動車ホースは一般的に多層構造で、内ゴム層と外ゴム層の間に強化材料が挟まれ、強化材料は一般的に鋼線、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ナイロン66繊維などがある。工業生産では、通常、ニット、編み物または巻き方を採用して、強化繊維を内側のホースの素地に巻きつけて、外側のホースを覆う。

ニットホース
以下は自動車ホースの分類

1. 冷却システムホース

自動車冷却システムホースはエンジンと放熱器を接続し、冷却液を通して熱を伝える。ラジエーターホース (耐高温) とヒーターホース (耐高温と耐パルス振動) に細分化できる通常の動作水温は125 ℃ である。

冷却システムホースの強化層材料は主にアラミド繊維とポリエステル繊維である。通常の位置合わせアラミド繊維、例えば帝人アラミド社のTwaron®シリーズとデュポン社のKevlar®シリーズの耐熱性が良く、長期的に160 ℃ の条件で働くことができる。その他、帝人アラミド社のTechnora®シリーズのアラミドはより高い温度に耐えられ、長期使用温度は190 ℃ に達する。

2.空調システムのホース

自動車空調システムの最初の冷媒はフロンで、フロンはオゾン層を破壊するため、わが国は2000年以降に全面的に無効になっており、現在使用されている冷媒はR134aである。

その空調システムのホースは通常ナイロンをバリア層材料とし、外ゴム層はepdmゴムを選び、中間強化層材料はポリエステル繊維またはポリビニルアセタール (ビニロン) 繊維を選びアラミド繊維も少量使用され、国内ではポリエステル繊維の応用が最も広い。

次世代の自動車空調システムの冷媒は二酸化炭素を採用する。二酸化炭素は環境性に優れた冷媒であるが、空調システムの冷媒として超臨界条件下で使用する必要があり、ホースに対してより高い耐温、耐圧と耐浸透要求を出した。位置合わせアラミド繊維を強化層材料として使用することは良い選択であり、現在国内外のホース生産企業はすでにこの技術を研究している。

3.ターボ増圧ホース

通常ターボ増圧ホースは高温段ホースとインタークーラーを通過した低温段ホースに分けられる。その中で、高温セグメントのホースの使用温度が高く、通常は210 ℃ に達することができ、普通の強化層材料 (ポリエステル繊維やナイロン繊維など) はこのような高温に耐えられない。

帝人アラミド社のTwaron®シリーズとTechnora®シリーズのアラミド糸、デュポン社のKevlar®シリーズのアラミド糸などは長期的に高温環境に耐えることができ、ターボ増圧ホースに広く応用されている。

4.ブレーキホース

ブレーキホースは車両の重要な安全部品で、製品の品質と安定性に対する要求が非常に高い。ブレーキホース内外のゴム層のゴムは通常三元epdmゴムを採用し、強化層の材料はビニロン繊維やアラミド繊維を採用することが多い。

ブレーキホースは高圧条件下での膨張変形に対して極めて厳しい要求があり、アラミド繊維の高強度と高弾性率特性は低歪みの要求を十分に満たすことができる。

5.燃料ホース

自動車燃料ホースは燃料輸送ホースとエンジンに燃料を供給するホースを含んでおり、重要な安全部品であり、材料の性能に対する要求も多い。

伝統的な燃料ホースは、内接着層-強化層-外接着層の構造を使用し、接着層と接着層の間に巻きまたは編み物技術を用いて繊維強化層を加える。燃料ホースの最高使用温度は130 ℃ に達する。そのため、多くの燃料ホースは高温性能が良く、伸び率が小さいアラミド繊維強化層を採用している。

6.動力ステアリングホース

自動車の動力ステアリングホースは油圧ステアリングシステムホースと電子ステアリングシステムホースに分けられる。伝統的な油圧ステアリングホースが接触する媒体は鉱物油で、耐高温性能が良く、漏れがないことが要求され、最高使用温度は150 ℃ に達する。

油圧ステアリングホースの補強層材はナイロン66繊維やアラミド繊維などを採用できる。新型の自動車動力ステアリングシステムはますます電子ステアリングシステムを使用している。このシステムは高圧ポンプやステアリング媒体を使用する必要がなく、ホース接続も必要ない。